こんばんは、ぐっさんです。
花園ラグビー場で行われた第96回全国高校ラグビー大会の決勝戦は、東福岡が東海大仰星に28-21で競り勝ち、2年ぶりの優勝を決め、春の選抜大会、夏のアシックスカップ(7人制)と合わせて三冠を達成しました。
優勝候補筆頭でAシードの東福岡とBシードから勝ち上がって連覇を目指す東海大仰星との戦いは、取って取られての白熱した展開でした。
前半の最初はお互い激しいディフェンスを見せ、15分までスコアレスの展開に。しかし、19分に東福岡の12番森くんがディフェンスの間をスルスルと抜け、そのまま独走。最後は相手ディフェンスに追いつかれながらもハンドオフでタックルを塞ぎトライ。難しい位置からのコンバージョンも成功させて7-0に。
準決勝は負傷退場した森君。万全ではない中でのこのランは圧巻でした。
前半最後には東海大仰星がトライラインギリギリまで攻めますが、東福岡は6番の吉永君を筆頭に鋭い出足を見せ、トライを許しません。結局前半は7-0のまま終えます。
前半はあまり力の差を感じない内容でした。東海大仰星としては前半の最後に取って終わりたかったと思いますが、そこを許さない東福岡のディフェンスが見事でした。
そして後半。東福岡が先に取ったら試合が決まるかな、と思っていたら、2分に11番の焼山君が抜け出してトライ。14点差がつき、東海大仰星としては厳しくなったように思えました。
しかし、去年の覇者も黙っていませんでした。
後半5分、今大会好調の14番根塚君が抜け出したところから攻撃にリズムが出はじめ、6分、10分と連続トライ。コンバージョンも2本連続で決めてあっという間に追いつきます。
これでスコアは14-14の同点になり、試合は全く分からない展開に。勢いでは東海大仰星が勝っているように見えました。
同点に追い付いた後も積極的に前に出て攻める東海大仰星。このまま逆転するかと思われましたが、東福岡の13番堀川君の飛び出すディフェンスに焦ってしまったのか、東海大仰星の10番山本君がノッコン。
その切り返しからうまくパスをつながれ、最後は堀川君にボールが渡り、50mほど走りきってトライ。パスも放れてランもできる理想的な13番堀川君の活躍が光りました。
その後は両チーム1トライずつ取り合って、東海大仰星も最後まで攻めましたが、最後はボールをタッチに蹴りだされてノーサイド。
この瞬間、東福岡の三冠、そして2年ぶりの優勝が決まりました。
東海大仰星はキャプテンの山田君を中心にまとまったチームでした。もう少しいいところで根塚君にパスを回せていたら、違う結果になっていたのかもしれません。
東福岡は、準々決勝以降苦しい試合をものにして、この大会でどんどん成長していたと思います。もともと個の力がチームでしたが、チームとしての強さも出てきたように感じました。特に決勝でのゴール前の強固なディフェンスは印象に残りました。
大会前は東福岡が頭一つ抜けているという前評判でしたが、ふたを開けてみると、ベスト8の残ったチームとは紙一重の差だったと思います。他のチームが東福岡を倒そうと向かってくる中で、真っ向から受け止めて最後まで勝ち切った東福岡はとても強いチームでした。
東福岡おめでとう!
本当にいい試合でした。